CMSとPVCの違い

CSM

 

メリット

●耐久性に優れている

●メーカー公表値の耐久性は10年〜15年

●冬でも硬くならない

●やや軽い

デメリット

PVCと比べるとやや剛性が低い

●価格がやや高い

●ボートの種類が限られる

 

PVC

 

メリット

●剛性が高い

●価格がやや安い

●ボートの種類が多い

デメリット

CSMと比べると耐久性が低い

●予測耐久性、3年〜10年「管理の仕方やメーカーによって幅が大きい」

●冬は硬くなるので畳み難い

 

   世界に流通するゴムボート(インフレーターブルボート)の大半は、基布に(1)CSM層を重ねた生地と、(2)PVC層を重ねた生地のいずれかが使用されています。

 
 

  CSM PVC
保証期間
(アキレスの場合)
購入日より5年間 ※1、※2 購入日より1年間 ※1、※2
耐久性・耐候性 非常に優れる
10年~15年程度使用可能
使用場所に限らず耐用年数は変わらない
経年劣化が早い
5~10年程度使用可能
使用場所によっては、数年で使用不可になることもある
気温による影響 温度の影響を受けず、冬でも固くならない。 冬は固く、夏は柔らかくなりやすい
修理 布地の耐久性があるため長期的に修理可能。
素材の性質により、修理や接着後の微調整や修正がしやすい。
長期的に使っている場合の表面の劣化や接着面のはがれに対して修理が難しい。
コスト

※1.業務用に使用された場合は、保証制度が適用されません。

※2.本体チューブ以外の保証期間は、アキレスの場合一律1年間となり、ジョイクラフトの場合は適応されません。

ゴムボートにとって非常に大事な耐久性・対候性が優れているのはCSM素材です。大事に使用すれば10年経っても素材の劣化はほとんどありません。 ただし、コストが高いのでゴムボートの価格も高くなってしまいます。
一方、PVC素材はCMS素材に比べれば劣るものの、耐久性や対候性が低いわけではなく、CMS素材に比べ安価で必要にして十分な性能を持っていると言えるでしょう。

CSMは、 クロロスルフォン化ポリエチレンの事。特徴は、耐摩耗性に優れる、突き刺し等に強い。また、一般にゴムと言うと劣化しやすいイメージがありますが、CSMは、二重結合を持たないので、耐候性に優れた素材です。 耐候性、耐油性(ガソリン等)、耐摩耗性に優れた素材故、官庁御用達なのかなと思います。 環境面では、ダイオキシンの発生が気になりますが、PVC(塩ビ)の方が分がありそうですね。

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